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奥三河星空コラム

2021年5月26日 皆既月食

今年一番大きく見える満月(スーパームーン)が欠ける皆既月食です。
日が暮れて18時49分ころ、月の出の月はすでに少し欠けています。
そのまま欠け続け、すっぽり地球の影に入り皆既になるのは20時09分。
20時28分まで19分間の皆既月食です。
皆既の終わりでも高度15度程度ですから、高いビルや山のない東の空が開けた場所で観察しましょう。
学校や仕事も終わり、夕食後の家族と見られるちょうどよい観察時間です。

名古屋市科学館天文情報

前回の皆既月食は2018年7月28日でした。
皆既になるのは日本(愛知県)では月没後(日の出後の朝)となり、見られませんでした。
その前は2018年1月31日。
高々と昇る冬の満月が欠けていく様子を観察でき、すばらしい皆既月食でした。
東栄町の廃校になった「月小学校」の校庭で観察した思い出があります。

2018年1月31日 東栄町立 月小学校跡にて許可を得て撮影

★2018年1月31日 東栄町立 月小学校跡にて許可を得て撮影

次回、日本で見られる皆既月食は来年の2022年11月8日。
その前に今年もう1回月食があります。
2021年11月19日の「部分月食」。
食分は0.98で、少しだけ光る月面が残ります。
見え方の違いが楽しみです。

月食は地球の影に月が入る現象ですから、月は地球をはさんで太陽の反対側。
月が正面から日を受ける満月の時に起きます。
ただ、満月の時にいつも月食になるわけではありません。
月が地球を回る軌道面と地球が太陽をまわる軌道面が微妙に傾いているからです。
およそ年に2回月食になるチャンスがあります。
詳しい話は、こちらを参考に。
今回、その月食のタイミングと満月が今年一番大きく見えるタイミングがぴったり一致する「スーパームーン皆既月食」です。月は地球の周りを楕円軌道で公転していて、一番近い時と遠い時では距離が14%違います。近いときはその分大きく見え「スーパームーン」と呼ばれるわけです。今回の満月と地球の距離はおよそ35.7万km。ちなみに今年の一番遠い満月は、およそ40.6万km(12月19日)です。

実は月食は地球上のどこで見ても同じタイミングに起きます。満月の現象ですから山の暗い夜空でなくても大丈夫です。晴天を祈って、自宅や職場の近くで外に出てご家族や友人と、昇る月を愛でながら皆既月食ショーを堪能しましょう。なかなかたくさんの人を集めて観察会を開くことができませんが、奥三河各地からYouTubeライブがあるかもしれませんよ!

奥三河☆星空案内人3号 平野 宗弘
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