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奥三河星空コラム

2019年 注目の天文現象

部分日食

まずは、2019年の天文現象をカレンダー形式で列挙してみます。
2019年 注目の天文現象カレンダー
1月上旬  ウィルタネン彗星がまだ明るく見える
      (双眼鏡が必要)
   4日 しぶんぎ座流星群が極大
   6日 全国で部分日食が見られる
      金星が西方最大離角
2月27日 水星が東方最大離角
4月12日 水星が西方最大離角
5月 6日 みずがめ座η流星群が極大
6月11日 木星が衝
6月24日 水星が東方最大離角
7月10日 土星が衝
8月10日 水星が西方最大離角
8月13日 ペルセウス座流星群が極大
9月11日 海王星が衝
9月13日 中秋の名月
10月20日 水星が東方最大離角
10月28日 天王星が衝
11月19日 くじら座ο星ミラが極大のころ
11月28日 水星が西方最大離角
12月14~15日 ふたご座流星群が極大
12月26日 全国で部分日食が見られる


そして、この中で特に注目は…

 
1月6日、12月26日 部分日食
太陽、月、地球が一直線に並び、太陽が月に隠される現象です。
1年に2回の部分日食が見られることは珍しく、前回の日食は2016年の部分日食、その前は、全国的にも騒がれた2012年の金環日食でした。そして、次の日食は、2020年6月となります。

ただし、太陽の光は非常に強いので、失明の危険があり、観測の際には注意が必要です。

注意事項としては、
 ①絶対に直接見ない。望遠鏡を使っての観察も厳禁。
 ②見るときは必ず観察グラスをつける。黒い下敷きも有害光線を通してしまうからダメ。
 ③見るのは3分が上限。
 ④できれば、専門的知識のある人と一緒に見る。

が基本です。

今回の日食は2回とも冬休み中ですので、できれば、科学館や天文台などで開催される観察会に参加するのがよいでしょう。

1月6日「金星が西方最大離角」
2月27日・6月24日・10月20日「水星が東方最大離角」
4月12日・8月10日・11月28日「水星が西方最大離角」
 太陽系の惑星のうち、地球よりも太陽側を公転する惑星の水星と金星。
内惑星と呼ばれ、地球から見るといつも太陽側にあって、太陽の周りを「うろちょろ」しているように見えます。
その内惑星もときどき太陽から「最大離角」と呼ばれる少し離れて見えるようになるときがあります。
太陽の西側に最も離れるときのことを「西方最大離角」といい明け方の東の空に輝いて見えるようになり、太陽の東側に最も離れるときのことを「東方最大離角」といい夕方の西の空に輝いて見えるようになります。
 6月11日「木星の衝」
 7月10日「土星の衝」
 9月11日「海王星の衝」
10月28日「天王星の衝」
 太陽系の惑星のうち、地球よりも外側を公転する惑星を外惑星とよび、木星、土星、天王星、海王星がそれに該当します。
その外惑星が一番見やすくなるのが「衝」と呼ばれる天文現象の1か月前後。
「衝」とは、その惑星が地球から見て、太陽の正反対側に位置するようになるときのこと。
その位置関係のときには、一晩中見ることができ、地球との距離も近くなるのです。
木星は、表面の縞模様や衛星の動きを、土星はその特徴の一つである環のようすを観察するのにもってこいのタイミングです。
最近では、高性能のCCDカメラやデジカメを使って写真撮影にチャレンジする人も増えてきました。
 5月6〜7日「みずがめ座η流星群」
 8月12~14日「ペルセウス座流星群」
12月14~15日「ふたご座流星群」
 2019年の流星群は、有名な2つの流星群「ペルセウス座流星群」と「ふたご座流星群」のときに明るい月が邪魔をして、少し見づらくなりそうです。
それでも、1時間数個〜10個程度の流星が数えられると思います。そこで、2019年に条件の良い流星群を一つ紹介します。
5月6日に極大を迎える「みずがめ座η流星群」です。
有名なハレー彗星を母天体とする流星群の一つで、比較的晴天率の高いゴールデンウイーク中に極大を迎える流星群です。
流星数は10個以下ですが、寝ころびながら、流れ星を数えるのにはよい流星群かなと思います。
 
2019年注目の天文現象のうち、おすすめのうちのいくつかを紹介させていただきました。
奥三河☆星空の魅力を伝える会では、その時々の注目の天文現象を皆さんとともに楽しめる星空観察会を開催しています。
どこに見えるのかわからないとか、どう楽しんだらいいのかわからないという方は、ぜひ、奥三河で開催される星空観察会に参加ください。

一緒に奥三河の素晴らしい星空とともに、天文現象を楽しみましょう!


奥三河☆星空の魅力を伝える会 
星空案内人 萩野祐司
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