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奥三河星空コラム

そうだ奥三河へ行こう!暗い夜空を求めて~ふたご座にまつわるお話~

そうだ奥三河へ行こう!暗い夜空を求めて~ふたご座にまつわるお話~

星のソムリエ、横幕です。
今回のコラムは、星占いにでてくる星座「ふたご座」のお話です。
黄道十二星座の一つ「ふたご座」
ふたご座は、黄道十二星座の一つに数えられています。

「黄道」とは太陽の通り道、一年かけて太陽が星座の中を移動していくところです。

この黄道には、みずがめ座、うお座、おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座、12の星座が並んでいます。
これを「黄道十二星座」と呼びます。
冬の星座の中ではおうし座とふたご座が入っていますね。

古代に行われていた占星術から、星座占いでは、生まれた日に太陽が黄道十二星座のどの位置にあったのかで誕生星座が決められます。
ふたご座生まれと言うと太陽がふたご座の位置にある月に生まれた・・・と言うことなのですが、今は、生まれた月の太陽と星座の位置はずれています。
冬の星座 ふたご座

ふたご座

ふたご座の星座絵をみると、ふたごの兄弟が仲良く寄り添う姿が描かれています。

それぞれ頭の位置にある星に兄弟の名前がついています。

α星が「カストル」二等星、β星が「ポルックス」一等星です。

カストルの足元にはM35散開星団、ポルックスのお腹あたりには、NGC2392エスキモー星雲があります。

以前コラムでご紹介した、こいぬ座の一等星「プロキオン」から北へ視点を移した所に輝く一等星がポルックスなので、見つけるときの参考にしてくださいね。

それでは、カストルとポルックスの兄弟が出てくるお話をご紹介いたしましょう。
双子の兄弟 カストルとポルックスのお話

カストルとポルックス

古代ギリシャ時代のスパルタ国王妃レダは大変美しいと評判でした。

レダの美しさに魅了された大神ゼウスは、ある日、白鳥に姿を変えてレダの元へやって来ます。

この時、ゼウスが姿を変えた白鳥は、夏の星座『はくちょう座』として夜空に輝いています。

はくちょう座

その後、レダは二つの卵を産みました。

一つの卵からは、人間であるスパルタ王の血を引く双子の姉兄クリュタイムネストラとカストルが、
もう一つの卵からは、神であるゼウスの血を引く双子の妹弟ヘレネとポルックスが生まれました。

カストルとポルックスの兄弟は大変仲が良く、やがて文武両道の立派な若者に育ちました。
共に戦場を駆け巡り、アルゴ船の遠征など、多くの戦功を立てました。

しかしある時兄弟に悲劇が襲います。
カストルが流れ矢にあたって死んでしまったのです。

いつも一緒にいたポルックスは深く悲しみ、自分が神の力を受けついだ不死身であることを嘆きました。
そこで「生まれた時が一緒で何をする時も一緒なら、死ぬ時も一緒に」とゼウスに懇願します。
ゼウスは、カストルを慕うポルックスの願いを聞き入れ、二人は星座になったのです・・・。


夜空を見上げると、今も仲良く寄り添う双子の兄弟を見つける事ができますよ。

美しい1等星が華やかに輝く季節、星座の神話に思いを馳せながら夜空を眺めてみてはいかがでしょうか?
愛知県の星空の聖地奥三河でお待ちしております。

コラムby 星空案内人 横幕浩

★イラスト出典 かわいいフリー素材集いらすとや
KEYWORD
#ふたご座 #カストル #ポルックス #ギリシャ神話 #神話 #星座