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奥三河星空コラム

中秋の名月2020

中秋の名月2020

今年の中秋の名月は、10月1日、旧暦八月十五日です。
2020年の中秋の名月
旧暦では七月、八月、九月を秋として、秋分の日を含む月を八月(仲秋)とすると決めています。
そのちょうどまん中、十五日を中秋というわけです。(一月、二月、三月が春。初春・一月)
今年の中秋も満月ではなく、翌日、満月になります。

過去のコラムでも紹介をしていますので是非ご覧ください。
地球の周りを回る月は、地球から遠いときはゆっくり、近いときは速く回るので、新月(ついたち)から数えて15日たった日に、地球から見た月の真正面から太陽が照らすかどうかは、微妙なのです。
今年の十五夜は満月にちょっと間に合わない、遠めの月ですね。
 今年の名月は、月の東側(上ったばかりなら向かって左下側)が、わずかに少しかけているはずです。観察してみましょう。
 2020年10月1日の月の出の時刻は、設楽町で、17時37分。
ほぼ真東から昇ってきます。
日の入りが17時34分ですから、ほぼ同時。
太陽が地球をはさんで月の反対側にいて、月を照らしているというわけです。
奥三河では山際から月が昇りますからちょっと遅め、18時ころには、ぽっかり月が昇っていることでしょう。
月について

月

さて、月について。
 半径(赤道半径)は、約1,737キロメートル
直径にすると日本列島くらいの大きさ。地球の赤道半径は約6378kmなので、その約4分の一。意外と小さい?
 重さ(質量)は、約10の23乗キログラム=(1の後ろにゼロが23個)キログラム
人間は1の後ろにゼロが一つか二つですね。地球の重さの約80分の一。

 地球から月までの平均距離は、約38万4,400キロメートル
地球の半径の約60倍。遠い?けど実感がわきません。
時速300km/hの新幹線で行っても(行けませんが…)、53.4日かかる距離です。
地球を回る月の軌道(公転軌道)は、真円ではなく、ちょっとつぶれた楕円です。
一番近いところで(近地点)約35万6,500km、遠いところで(遠地点)約40万6700km。
今年の10月1日の月は、約40万4400km。おおよそ一番遠いころの月です。
2020年夜空の惑星たち

惑星

実は今年は、夏から秋の夜空で明るい惑星がにぎやかです。
10月1日すっかり月が昇った19時ころ、木星、土星が南の空に並んでいます。
西側(右側)の明るい星が木星、そのすぐとなりに土星が輝いています。この日の月の東側に明るく赤い火星が昇ってきているのがわかるでしょうか?
火星は、10月6日に地球に準大接近です。どの惑星も明るい満月に負けずに輝いていますので、探してみてください。
過去のイベントでのお月見

つぐ高原天文台のお月見

昨年は、つぐ高原天文台で、つぐ高原天文台復活プロジェクト「名月の夜会」として、天文台の天体望遠鏡で名月過ぎの月を観察しました。
今年は残念ながら天文台に集まっての観察会はできずにいます。
今年の中秋の名月には間に合いそうにないのですが、再びお披露目できるよう、工夫を凝らして、準備を進めていますので応援をお願いします!

つぐ高原天文台

コラムby
奥三河★星空案内人3号 平野 宗弘

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(月のデータ)
「理科年表2020」(国立天文台編 丸善出版)
「天文年鑑2020」(誠文堂新光社)
(参考図書)
「月のきほん」(白尾元理 誠文堂新光社)
「天文歳時記」(海部宣男 角川選書)
「日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー」(白井明夫・有賀一広 東邦出版)

「月」に関する本は、たくさん出版されています。秋の夜長、ステイ・ホームで読みふけるのも。

月の本

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