1. HOME >
  2. コラム一覧 >
  3. 夏の星座 はくちょう座にまつわるお話 1

奥三河星空コラム

夏の星座 はくちょう座にまつわるお話 1

天の川

星空案内人、横幕です。
街の灯から離れた奥三河。
雨が上がった真夜中に、澄み切った夜空を見上げると、南の空から頭の上にかけて、天の川がそれはそれは綺麗に見えるでしょう。
今回は、天の川の中を優雅に羽ばたく「はくちょう座」についてお話をさせていただきます。
「はくちょう座」をさがそう!
夏。日が沈み、星々がハッキリと見えて来る頃。
南の空から天の川を辿って、東の高い空に目を移していくと、美しく輝く1等星「こと座」の「ベガ」を見つけることができます。
ベガを見つけたら、天の川を挟んで東側の少し低い所に「わし座」の1等星「アルタイル」。
その間の天の川を辿って、北寄りの東の空には、「はくちょう座」の1等星「デネブ」があります。
この三つの星を結んだ星の並びが「夏の大三角」です。
夏の大三角形の中に、はくちょう座の胴体があります。
「デネブ」の南側にある2等星「サドル」から東西に、はくちょうの羽が大きく広がっており、まるで大きな十字架のような星の並びとなります。
その為、この並びは「北十字」とも呼ばれます。
クリスマスの頃、日が沈み、星が良く見える時間になると、はくちょう座は西の地平線付近に立つ十字架に見えるのです。

はくちょう座

はくちょう座の主な星
「はくちょう座」の一等星「デネブ」
「デネブ」は1.25等級の星で、地球からの距離は約1400光年とされています。
星の並びに星座絵を重ねると、白鳥のお尻辺りにあるので、「尾」とか「お尻」という意味の名前が付けられました。

デネブ

全天で最も美しい二重星「アルビレオ」
「こと座のベガ」と「わし座のアルタイル」を結び、その中間より、少しベガに寄った辺りにある3等星「アルビレオ」は、白鳥のくちばしの位置にある二重星です。
オレンジ色と青色がとても美しく、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」では、トパーズとサファイアで表現されています。
望遠鏡をお持ちの方は、その素晴らしい輝きを観察してみてくださいね。

アルビレオ

ちょっと大人な、はくちょう座の神話
昔々、古代ギリシャのスパルタという国に、それはそれは美しい王妃レダがいました。
夫であるスパルタ王テュンダレオスが遠征へ行き、留守にしていたある日のこと。
レダは数人の侍女と泉へ行き、水浴びをしていました。

そこへ、一羽の美しい白鳥が、ワシに追われて泉に舞い降りてきました。
実はこの白鳥は、レダの美しさに魅了された大神ゼウスが変身した姿。
白鳥を追っていたワシは女神アフロデーテだったのです。

自分に近づくために仕組まれた事とも知らず、ワシに追われる様を哀れに思ったレダは、白鳥をやさしく抱き寄せてしまいました。
この、レダとの逢瀬の為にゼウスが変身した白鳥の姿が、夜空を彩るはくちょう座となったのでした。

・・・その後、レダは、二つの大きな卵を産みます。
一つの卵からは双子の姉兄クリュタイムネストラとカストルが、もう一つの卵からは双子の妹弟ヘレネとポルックスが生まれました。
兄カストルと姉クリュタイムネストラはスパルタ王の血を引く「人の子」として、弟ポルックスと妹ヘレネはゼウスの血を引く「神の子」として生まれました。
彼らにもまた、別の星座にまつわる神話があるのでご覧ください。

はくちょう座

夜空の明るい所でも見つけやすい星座「はくちょう座」。
天の川を優雅に羽ばたく白鳥に思いを馳せながら、夜空をゆっくり見上げてみてはいかがでしょうか?

コラムby 星空案内人 横幕浩
KEYWORD
#夏の星座 #星座 #はくちょう座 #神話 #デネブ #アルビレオ #二重星